ついブログを後回しにしてしまう辰巳(@tatsumi_mami)です。ブロガーズフェスティバルに行ってから、もう1ヶ月も経っているなんて……!
いや、1ヶ月経ってるからとか、気にせずに
9月30日(土)に開催されました『ブロガーズフェスティバル2017』@大崎ブライトコアホールにて聴講させていただいた講演のレポートをお送りします。
第三弾は『旅を仕事にするということ 地方の気持ち、首都圏の目線〜言うなれば鰻屋が秘伝のたれの調合を教えてくれるような話〜』by 西村愛さんです。
第一弾レポート→○○×●●で誰しもが戦略的に「エモくて分かりやすい文章」が書けるようになる!-長谷川賢人さん講演レポート - ブロフェス2017
第二弾レポート→「インターネット上の自動販売機」から広げるマネタイズ4つ-ayanさん講演レポート - ブロフェス2017
PCがあれば出来る仕事をしていると、一度は「旅しながら仕事とかしてみたいな!」と思ったことはありませんか? 引きこもりの私でも思ったことがあるので、多分ほとんどの方が考えたことがあるのではないかと!
そんな憧れの生活を実際にされている、西村さん。
現在は東京在住ですが、ふるさとが島根県。ふるさとの島根県と関わりながら食と旅のブロガーをされています。
タイトルからは「旅ブログを書く人向け」の印象を受けますが、 どのブログにも応用できる考え方を「旅」を例にしてご紹介されていた講演でした。
私のようなライターでいえば、
ライターに興味を持ってる人・ライターしている人がいる業界全体=「世界」
私自身=「地域」みたいな。
ですので、講演全体レポートというよりも、私自身が「刺さったー!」「え、めっちゃ今後役立ちそう!」という部分になりますが、ご了承ください。
○○だからこそできる、▲▲という考え方
「旅ブログを書きたい」という側の想いは、様々ですよね。
・地方にある、文化や歴史や伝統が好き
・故郷を盛り上げたい
・単に「旅が好きだから!」
実際に旅ブロガーとして活動されている西村さんによれば「地域としては、そんな観光客目線の旅ブロガーを求めているので、どんな理由でもOK」とのこと。
つまり、都会にしか住んでいないからこそ見える、地域を発信できるかどうかが大事になってくるのではないでしょうか?
この考え方は、色んなことに応用できると思うんですよね。
運動神経がめっちゃいい人が考える“簡単”と、運動が苦手な人が考える“簡単”には差があるのと同じかなって。
だから「自分だからこその目線で、物事を切り取っていこう」という考え方を常に持つようにすると、同じ内容にも独自性が生まれるはずです。
仕事を発注してもらうために
営業が苦手な人は多いと思うんです。私も実際「みんなどうやって仕事もらってるんだろう?」と気になってたんですが、今回の西村さんの講演で納得できました。
ブログやSNSなどに記録を残す
「旅ブログであれば、自分が今まで行った旅の記録をSNSやブログなどに残すことが大切です」と、西村さん。それも先程書いた、自分目線を意識して残していくことが大切。
「こういうお仕事したいなぁー」と思ったら、それに関してコツコツ残しておくと、営業ツールになってくれるんです。想いも、クライアント側に伝わりやすいですしね。
自分のスキルや知識が役立ちそうな場所へ行く
西村さんでいえば「ふるさと島根のPRに、ブログで発信する力が活かせるのでは?」と考えて、島根県の方に会える場所に行かれたりされているそう。また、島根県の方が東京に来られた際にはアテンドされたりと、かなり積極的に動かれている印象を受けました。
意外とSNSやブログだけだと、同じスキルや知識の持ち主で固まってしまいがち。「私の持っているものが、誰の役に立つのか。どんな悩みを解決することに役立つのか」を考えて、訪れる場所を選定するのが大事なんですね。
「そこに、自分の好きとつながると更にいいです」と西村さんは仰っておられました。フリーランスをしていく上で、かなり重要な考え方をサラッと言われていたように思います!
つながり続けておくのが大事
「プレスツアーなどのいわゆるノーギャラ仕事も、当たり前なんですが、きちんとこなしましょう。 他にも、地域のキーマンが集まるイベントや地域コミュニティに顔を出しておくことも大切です」と、西村さん。
地域に関わっている人たちが、地域に興味を持っている人たちを歓迎しないわけはありませんしね。みんな同じ悩みを持ち、同じ境遇にある地域同士だからこそ、情報交換をしたいと思っているそうです。
すぐには仕事にならなくても、つながりを持っておけば声がかかる可能性は格段にあがりますよね!
また、西村さん曰く「地域企業と繋がることも大事です」。
自治体と仕事をしようと思うと、県外個人の場合はなかなか難しいのだそう。ウェブ制作会社や代理店などは、ブロガーやライターを探していることがあり、そこがプレゼンに参加して見事勝ち取った場合、そこからの仕事発注がある場合があるんだとか!
先日読んだ本に、同じことが書かれていて「これって、ものすごいマーケティング思考だ」と衝撃を受けました。同じこと書いてあったので、よければ読んでみてくださいね。
情報発信する時に意識したいこと
西村さんが実際に情報発信するときに意識されていることをご紹介してくださってました。でも、これもどの職種にも言えることだなぁと。
掘り下げる
西村さん曰く「首都圏と地域で、情報価値観は違います」。島根で大きくまとめて1つのコンテンツにしてしまうのではなく、地域ごとに分けるなどする方がいいそう。
「特に地域の記事を書く時は、首都圏と同じ方向性で情報を書くと失敗することがある」とのこと。
それだけでなく、「首都圏ではスピード感や新鮮さが大事になりますが、地域ではその街の風土や文化や周辺環境などを絡めて書く方が、コンテンツを魅力的に見せられる場合があります」と仰ってました。
細かく残す
「また、地域は変化のスピードが遅く、それが魅力でもあります」と、西村さん。何年たっても景色が変わらないことが多いので、記事が数年後に引き出されたとしても情報が生きていることが多いそうです。
よって、できるだけ細かくレポートしておくことで、記事の価値も高まります!
「ならでは」を盛り込む
自分らしさになる部分ですね。これは、相手に求められていることが分かった上で「どんな風に自分ならではを盛り込もう?」と考えるのが大切かなと。
西村さんによれば、地域がブロガーに求めているのは下記6つ。
情報発信・情報拡散(いいね!、シェア)
首都圏への商品産物の売込・販路拡大
観光
外からの目(肥えた目であればあるほど)
移住
時にはブロガーとしてだけでない仕事が出来ること
「だからこそ、なんでもかく、なんでもシェアはNG」と、西村さん。この6つを意識して、自分が出来る行動をすることが大切だそう。
ちなみに西村さんは
商品産物の売込
年一の物産展の取材、商材をレストランに紹介など
観光
ブログでどれだけの成果が出ているか見えにくいので、実際に人を島根へ連れていく。一度に3~20名を4回くらい実施してる
行動量がすごいですよね。。。だからこそ、西村さんに旅に関するお仕事が来るんだろうなと感じました。
選ばれるために身につけておきたいこと
アクセス数やスピード感、専門性、写真や文章の上手さを挙げる方多いと思います。ですが、それよりも身につけておくべきことが……!
自分の強み・得意を持ち、「何を書きたいのか」を決める
私もなんですが、実はここが分かっていない人は多い印象です(ブログに限らず、全てにおいて)。
強みや得意をきちんと理解しておけば、それだけで「自分だけのフィルターの強度が強い人」になりえるんじゃないかなぁーと。ただなんとなく「旅ブログ書きたい」では、大やけどする可能性もあるなと思いました。
よそ者目線と地元目線を使い分ける
主観的か、客観的かは、情報発信する際に常に意識しておきたいところ。このバランスがいいと、広く拡散される印象があります。
西村さん曰く「よそ者目線は助言、地元目線は共感」とのこと。
地域への理解、知識の多さ
何も知らない状態で行くのではなく、きちんと事前準備しておくことの重要性を説かれてました。その際に真似したいなと思ったのが、点で捉えず面で考えること。
「島根でいえば、県内、中国地方、日本海、西日本、日本」と、西村さん。この考え方は、何事にも応用できそうです。
他にも、「便利な人になる」、「旅愛、地域愛をわかりやすく伝える」を挙げておられました。
「まだまだ地域は、情報発信が出来ていない。席が沢山空いています」と、西村さん。これは旅に限らず、そうなんじゃないかなぁーと!
自分が勝手に「あそこはもうレッドオーシャンだ」と思っているだけで、本当はスキルをかけ合わせたりするとブルーオーシャンになることもありえるのではないでしょうか。
“旅ブログ”に限らず、今回の講演は情報発信をしたい人全てに当てはまると思います。きちんと自身を分析しながら、外の世界とつながっていき、求められる人になる。そのための基礎が詰まっていると感じました。
西村さん、ありがとうございました!
※ 西村さんのSNSはこちらです
ツイッター:西村 愛(55aiai) (@55aiai) | Twitter
ブログ:じぶん日記
※「他の方のレポートも読みたい!」という方は、スタッフの方がまとめてくださっているページをぜひ!
2017ブロガーズフェスティバルについて書いてくれている記事のまとめ #ブロフェス2017 : ブロガーズフェスティバル
※ 画像はぱくたそさんからお借りしております!
これからは、すぐにレポートがあげられるように、何かに参加した後はきっちり書く時間を確保しておこうと誓った辰巳(@tatsumi_mami)がお送りしました。